腱鞘炎の原因
症状からもわかるように、一般的に腱鞘炎は手や指を使い過ぎることで発症するといわれています。
例えば、ピアニストやギタリストといった演奏者・タイピスト・パソコンキーボード(使い過ぎ)等々…このように発症例を
羅列してみると、職業病的要因も含まれていると思います。
[職業病的要因=同じ動作を繰り返す→特定の部分に筋肉疲労が蓄積する→疲労することで、筋肉が硬直する→特定の筋肉の腱
が腱鞘と擦れることで腱鞘炎を発症。ただし同じ動作を繰り返していても、血液循環がスムーズに流れていれば、腱鞘炎を発
症する可能性は低いといえます。]
また仕事のストレス過多によって、腱鞘炎が発症する場合もあります。厄介な事にストレス過多になると、手や指を使い過ぎ
ていなくても痛みを発症します。そのため、「動かさなければ症状が完治する」するという考え方は否定されます。とにか
く、回復しづらい傾向にあります(=ストレスを取り除くことが大前提にあります)。
さらに、「腱鞘炎は女性に発症しやすい」ともいわれています。
もちろん、赤ちゃんをダッコすることも原因の1つに挙げられますが…特に、出産後に腱鞘炎になり易いともいわれていま
す。
(出産や更年期など、女性ホルモンのバランス不均衡・赤ちゃんに血液の栄養素を吸収される等々が考えられています)
確かに腱鞘炎は、手や指の使い過ぎが原因であることは言うまでもない事実です。
しかし単に手や指の使い過ぎだけで、腱鞘炎を発症するわけでもありません。
例えば…筋力の弱い人・糖尿病を患っている人がそれに当たります。
筋肉が弱ければ、少し筋肉を使っただけで筋肉を酷使した状態になってしまいます。当然、筋肉の強い人と比べると腱鞘炎を
発症するリスクも増えます。
糖尿病を患っている人の場合、糖尿病による血液の循環不良が原因となります。
[血液循環が悪い→筋肉内に老廃物が溜まる→筋肉自体が弱くなる→腱鞘炎を発症するリスクが増える。]
糖尿病に限らず、血液循環が良くない人は、常日頃から注意する必要があるといえます。
さらにいうならば腱鞘炎を予防するうえで、無理のない運動を心掛ける必要性があります。指や手を適度に動かし、筋力をつ
ける→腱も鍛えることで、腱鞘炎の発症を防ぐことができるからです。
上記の内容を含め腱鞘炎の原因を考えてみた場合、身体内部の疾患+手や指の酷使が重なってしまった時、腱鞘炎が発症しや
すい傾向にあることがわかります。