坐骨神経痛の仕組みと構造:こもれび整骨院
お尻の骨格をなす骨、それが坐骨です。
坐骨は左右股関節を形成している骨の一部でもあります。そして、全面では恥骨とも繋がっています。人間の基本姿勢である
直立・歩行に関して、非常に重要な部分をつかさどる骨、それが坐骨なのです。
そのお尻が「何故か、気持ち悪い。」「でも、病院に通う程でもないかも。」…この症状が続く状態を坐骨神経痛と言いま
す。坐骨神経痛を病名だと勘違いされている方が多いようですが、そうではありません。坐骨神経が何らかの原因で圧迫され
て生じる神経痛を総称して、坐骨神経痛と呼んでいるのです。
この坐骨神経、太さは鉛筆ほどあり、下半身の中枢を担っている神経と言えます。
(坐骨~お尻の筋肉~足の末端(付け根)まで伸びている)
そして坐骨神経の最も重要な神経として、馬尾と神経根があります。
馬尾神経…脊髄は頚椎・胸椎・腰椎・仙椎に分かれています。そして、それぞれが椎間板によって結合されています。脊髄は
頚椎・胸椎・腰椎・仙椎の中には脊柱管があり、その中を脊髄神経が通っています。この脊髄神経の末端部分が馬の尾のよう
に神経が細かく分かれていることを称して馬尾神経と言います。
(人間にとって、脊髄神経は全ての中核をなします)
神経根…脊髄から枝分かれした神経群のことを言います。腰部・臀部から下半身全体を網羅する神経の一番根元を称します。
坐骨神経痛を発症するほとんどの場合、馬尾・神経根に起こった障害が原因として挙げられます。(馬尾・神経根に起こった
障害=坐骨神経を圧迫)
坐骨神経痛の症状は、ギックリ腰・椎間板ヘルニア等々の病状より厄介なものかもしれません。
何故なら、ギックリ腰・椎間板ヘルニアは明らかな痛みを発症するからです(ギックリ腰になれば、動くことさえ出来なくな
ります)。
しかし坐骨神経痛は、「激痛を伴う場合もありますが、比較的鈍痛が多い症状」であり、その痛み自体「限定された動作のみ
発症」(例えば背伸びした時だけ痛みを伴うとか)するからです。
常に不快(不自然)な感じはするが、耐えられない痛みではないのです。
つまり、我慢できるから病院に行かなくても大丈夫(遠ざける)と勘違いしてしまうわけです。
どんな病気でもそうです。早めの処置さえしていれば、症状もすぐ治すことが出来ます。
坐骨神経痛は診断を遅らせれば遅らせるほど、悪影響を及ぼし痛みで歩くことさえ困難になる場合もあるのです。